海が近い石巻市ならではの塩害について、家を建てる前に知っておきたい情報を調べてみました。
塩害とは、塩分を大量に含む風や高潮などが原因で起こる災害。土壌に塩分が蓄積すると植物に悪影響が及んだり、建築物・構造物にさまざまなトラブルが起こります。
植物は浸透圧を利用して根から水を吸い上げていますが、土の塩分濃度が高くなると浸透圧のバランスが崩れ、吸水しにくくなってしまいます。また、水はけが悪くなることで根腐れを起こしたり、土中にいる有用微生物が繁殖しにくくなって植物が栄養不足に陥ることもあります。
さらに、植物の葉に塩分が付着するとそこから水分が蒸発し、しおれの症状や枯死につながることもあるようです。
建物で注意したいのは、海風による構造体の劣化です。塩分を多く含んだ海風は金属の腐食スピードを早めるため、屋根・アルミサッシ・玄関ドア・エアコンの室外機といった設備への対策が必要となります。
とくに宮城県では東日本大震災での大規模な津波により、15,000haもの範囲で冠水・塩害被害が報告されているため、石巻市においても塩害に対する注意が必要でしょう。
農地で塩害が発生した場合、石灰をベースとした土壌改良資材を投入し、さらに農地に真水を入れて塩分を取り除く「除塩」作業を行います。土壌の塩分濃度が高すぎる場合は、土の表面を入れ替えることもあるようです。
除塩に必要な排水設備を導入する余裕がない、すぐにでも農業を行いたいといった場合は、水耕栽培を行うケースもあります。水耕栽培は、土を使わず肥料の溶け込んだ水溶液で植物を栽培するというもの。ハウスの中で行うため塩害や天候不良、病害虫などのリスクも少なく、大規模な栽培を行うこともできます。
ロケーション抜群の「海が見える家」は非常に人気の高い物件ですが、せっかく家を建てたり引っ越してきたとしても、短期間で出て行ってしまうケースが少なくありません。その原因のひとつとなっているのが塩害です。
海風に乗って飛んでくる塩によってあらゆるものが錆びやすくなりますし、風の強い日は窓ガラスが真っ白になることもあります。とくに塩害が出やすい海岸から200~500m以内は重塩害地域、2km以内は塩害地域に指定されているため、このあたりに家を建てる場合は建物や金属部分に防サビ・防腐処置を行うのが基本となっています。
これだけ聞くと海近くの暮らしにはデメリットしかないように思えるかもしれませんが、海風に強いステンレス・樹脂サイディング・ガルバリウム鋼板・フッ素系塗料といった素材をうまく使うことで、塩害に負けない強い注文住宅を作ることができます。
そのためには石巻という地域を熟知しており、こまめなメンテナンスにも対応してくれる注文住宅会社を選ぶことが重要です。
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省エネ・素材・デザインの3つの観点でそれぞれピックアップしました。
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